Exploring New Trends: Information-oriented Strategy and Technologies in Civil Engineering, Construction, Transportation and Environment

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ITSスポット活用の多様な可能性、注目の新技術
次代のITS展開に向け、内外の共同研究を通じた国総研の取り組み



 具体的には、高速道路サグ部などの交通円滑化に向け、1)情報提供により、車が集中しがちな追越車線から走行車線へ誘導する「車線利用の適正化」、2)ACC(Adaptive Cruise Control:車速や車間を一定に維持する技術)などを活用、前方車両に追従して走行することにより車間のバラツキを防ぐ「車間の適正化」、3)渋滞が発生すると、上り坂ということを意識せずに緩慢な走行になりがちとなるのに対し、速度を低下しないようインフラ側から情報提供して注意を促す「渋滞を抜けた後の緩慢な加速の防止」 ― といった対策について検討。一定の車間を目指す実験車両を渋滞発生前の交通状態に混入させ、安定した交通流の実現性や実験車両が交通流に与える影響などを把握する公道実験も実施している。

 ショーケースでは、ITSスポットから交通状況に応じた、交通の円滑化に寄与する走行を促す情報を提供。ACCやCACC(Cooperative Adaptive Cruise Control:ACCに車車間通信機能を加え、精密に車間時間制御を行う技術)を活用するデモンストレーションが組み込まれた。

 また、これらの取り組みの成果の一端として、渋滞発生前の状態でITSスポットを利用して状況に応じた情報提供を行う車線利用適正化サービスが開始(2014年1月)されている。

■モバイル通信とITSスポットの協調サービス

 国総研は、2012年から民間企業と次世代協調ITSの開発に関する共同研究を進めている。

 協調ITSは、現行のITSサービスが路車間通信あるいは車車間通信をベースとするそれぞれ独立したシステムとして構築されているのに対し、それらの通信方式やデータ形式などの整合を図り、両システムが連携・補完することにより、多彩なITSサービス展開を実現しようというもの。共同研究では、次世代の協調ITSに向けたアーキテクチャやシステム、国内外における普及展開について検討している。

 これまでに@安全運転支援A交通流の円滑化B環境の改善C快適性の向上D緊急時対応E行政支援活動F経済支援活動 ― の7分野に及ぶ200近い対象サービスを選定し、それぞれのサービス内容を詳細に定義。併せて、各サービスにおいてやり取りされる情報の関係、サービスに必要な機能とその扱う情報の関係を整理。その上で、重点的に取り組むサービスを選定し、システム構成を検討するとともに、国内普及展開のロードマップを作成。さらに、試作機の仕様作成と開発、それを用いた実証実験、技術仕様や技術基準の作成検討が予定されているという。

 一方、スマートフォンの普及を背景に、国総研では道路側からの情報をドライバーに伝えるための、その活用法に注目。モバイル通信とITSスポットとの連携による情報提供について検討してきた。

 そこで今回ショーケースでは、交通情報や沿線情報、標識情報などをITSスポット対応車載器に加え、事前設定されたスマートフォンにも携帯電話網を介して表示。位置や状況に応じた有用な情報が得られるメリットをデモンストレーション。ITSスポットの通過を確認できる機能を利用したスタンプラリーなど、ITSスポットとスマートフォンの連携によるさまざまなサービスが設定されている。

モバイル通信とITSスポットの協調サービス
(画像は国総研提供)


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