「CIM ― 注目される、その展開と可能性」連載特集(2)

「第2回 データモデルセミナー」(土木学会・道路業務プロセスモデル検討小委主催)リポート
道路事業向けプロダクトモデルおよび業務プロセスモデルの構築へ ― 道路データモデルの提案アプローチ(4)


By 池野隆(Takashi IKENO)
(掲載 5/17/2014)

 (公社)土木学会土木情報学委員会「道路業務プロセスモデル検討小委員会」主催「第2回 データモデルセミナー」(2013年10月24日開催)を連載でリポートする第4弾は、前号に続き、同小委に設置された各分科会(WG)関係者による活動報告のポイントを紹介する。


「活用事例の収集・整理」
道路業務に関するプロセスモデル、その活用の現状と課題

 道路業務プロセスモデル検討小委員会の「WG4:活用事例」は、道路業務に関する
(公社)土木学会 土木情報学委員会 道路業務プロセスモデル検討小委員会 WG4(活動事例WG) 主査 丸山 明 氏(潟Aイ・エス・エス 代表取締役)
プロセスモデルの活用事例を収集・整理。そうした活動を通じ、「これからの道路業務プロセスモデルのあり方、あるいは今後の発展性を検討、提言する」とのミッションを掲げる。そこではさらに、調査・計画から維持管理に至る道路業務プロセスを一元的に流通させるモデルの課題を抽出するとともに、その解決策を検討する、といった展開方向が描かれる。

 これらを踏まえ、1)道路業務プロセスとはどのようなものかを整理(道路業務プロセスの設定)し、2)どのようなプロセスモデルの活用事例をピックアップすれば良いか検討(活用事例の定義づけ)した上で、3)実際に活用事例を収集し、4)収集した活用事例を基に分類(活用事例の整理・まとめ、課題の抽出)し、5)道路業務プロセスモデルのイメージを作成して行く ― 。WG4主査の丸山明氏(潟Aイ・エス・エス 代表取締役)は、同WGの具体的な活動フローをこう述べる。
(画像は土木学会・道路業務プロセスモデル検討小委員会提供)

道路業務プロセスの概念

 道路業務に関するプロセスモデルの活用事例を収集する前段として、WG4では「道路業務プロセス」の概念設定から着手した。

 丸山氏はまず、新設道路の道路業務プロセスとして、調査、計画、設計、積算、工事施工、維持管理といったフローを列挙。また既設道路については維持管理という単一の道路業務プロセスを位置づけてはいるが、「その(維持管理という単一の道路業務プロセスの)中で業務に関連する情報が循環するような、何らかのプロセスが存在する」との考え方を示す。

 その上で、道路業務のプロセスの一つである「設計」を例に、「設計には概略設計もあれば、詳細設計もある。また対象構造物も道路だけではなく、橋梁やトンネルなどがあり、その業務内容は多岐にわたって存在する」と説く。

 さらに、鋼橋の設計など「設計」を個々の分野にフォーカスすると、そこには自動設計やCADシステムなど電算化された世界が形成されている。つまり、「それら自体がクローズしたデータモデルを構築しているわけで、その全体を事例として扱うとなると対象は広範に及ぶ」とする。

 そこで同氏らは、同WGで収集する活用事例の対象を絞り込むこととした。

(画像は土木学会・道路業務プロセスモデル検討小委員会提供)

 次ページへ続く

Exploring New Trends: Information-oriented Strategy and Technologies in Civil Engineering, Construction, Transportation and Environment

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