今回研究成果の一端としてアブデルハミード氏は、VR-Studioを使い建設プロジェクトをモニタリングするため、XMLファイルを利用して作成した建築物内部のモデルとレポート画像から成る複数のスクリーンショットを示す。

「VR-Studio」を使い施工をモニタリングするため、Micro SimとともにXMLを利用して作成された建築物内部のモデルとレポート画像のスクリーンショット
Screen Shots of Building Interior Models and Report Images Made by XML File with Micro Sim to Monitor Construction in “VR Studio”
▲建物1階の柱および床スラブ施工段階の建設データとVR画像
1st Floor columns & slab stage with construction data
▲建物1階の壁施工段階の建設データとVR画像
1st Floor walls stage with its data
▲建物1階のドア施工段階の建設データとVR画像
1st Floor doors stage with its data

(画像はワーイル・アブデルハミード氏 提供/
(有)ライティング・ソリューションズ 訳)
(Images provided by Wael Abdelhameed/
Translated by WritingSolutions Ltd.)

 これらはいずれも、建物1階の同じ場所を同じアングルから捉えたもので、柱および床スラブ(columns & slab)、壁(walls)、ドア(doors)の各施工段階をVRで表現。それぞれ、当該段階のモニタリングで求められる建設データを付記している。

 そうした説明の後、同氏はVR-Studioで再現したバーレーン大学の複数建物の3Dモデルを俯瞰で提示。ターゲットとなる建物はすべて組み込まれているものの、いずれのモデルもまだ構築途中で、さらに詳細な情報を加えていく必要がある、とする。

 続いて、それらのモデルの一つにフォーカス。関連するXMLファイルを開き、これを通じて当該建築物の施工プロセスをコントロールすることが出来る、と述べる。

 実際、施工プロセスの各段階に関する情報を整理した表で特定の段階を選択すると、それに応じてVR画像が変化。工程の途中で加えられた変更もそこに反映される。

 最後に同氏は、その中のある施工段階の、特定の施工箇所をクローズアップして表示。VR空間の建物内部をナビゲートし、当該段階に関連するデータをチェックしながらモニタリングする様子をシミュレーション。その上で、スケジュールの変更に基づく施工プロセス内のいかなる変更もXMLファイルに適用し、フレキシブルに可視化できる、と説く。

Exploring New Trends: Information-oriented Strategy and Technologies in Civil Engineering, Construction, Transportation and Environment

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