RGU new car park and Dee Bridge decongestion
(Traffic and Pollution control:
Remodeling routes and access to RGU)

周辺地域の交通渋滞と新バイパス計画

 同大の基本計画は2006年に原案が示されて以来、変遷を重ね、2008年には職員や学生からの反応(feedback)とディー川南岸の敷地の追加取得を受け、基本計画を再考する決定がなされている。加えて、入札過程でもたらされた建築家の意見が同大に重要な要件の再評価を促し、結果的に学内外の専門家がプロジェクトを見直すことで同意。保健社会福祉学部に隣接する、同キャンパス東側の開発を提言する新しい基本計画(Masterplan 2009)が策定されている。

 この基本計画は、大きく2段階により構成される。

 開発の第一段階は、新設および既存施設の再構築を併せ、20,000uの収容施設に学術活動を統合しようというもの。工学科(School of Engineering)、薬学・生命科学科(School of Pharmacy and Life Sciences)、コンピュータ学科(School of Computing)の各建物、図書館、共用教育施設、学生支援施設などの整備に、5年間の工期を想定している。

 続く第2段階ではさらに5年間で、残るグレイズ芸術学科とスコット・サザーランド建築構築環境学科向けに14,000uの新たな収容施設を供給する計画を掲げる。

 グラスゴー(Glasgow)、エディンバラ(Edinburgh)に次ぎ、スコットランド第3の都市に位置づけられるアバディーン。西はインヴァネス(Inverness)、南はダンディ(Dundee)やエディンバラと連絡する幹線道路などがシティセンターを中心に放射線状に通っており、これらの道路網を利用する周辺住民にとっては地域の発展とともに交通渋滞が問題視されてきていた。

 そのため、アバディーン市はアバディーンシャー州(Aberdeenshire)やスコットランド政府などとともに以前から渋滞緩和策を模索。その一環として、スコットランド北東端のフレーザーバラ(Fraserburgh)とエディンバラを繋ぐ幹線道路A90の、アバディーン市西縁域を南北に走るバイパス(Aberdeen Western Peripheral Route)の建設が提案された。

 その経路は、北はブラックドッグ(Blackdog)近郊でA90と合流し、アバディーン空港(Aberdeen Airport)近くで幹線道路A96へ接続。ミルティンバー(Milltimber)でディー川を渡り、途中、アバディーン市南部に位置するチャールストン(Charleston)地区と連絡しながら、南はストーンヘブン(Stonehaven)で再度A90と合流する。

 同バイパスは、主要交差部では立体交差(grade separated junctions)しつつ、反対方向と中央分離帯で区切られた片側2車線の道路(dual two-lane carriageway)により構成。ストーンヘブン北から続く反対方向と中央分離帯で区切られた片側1車線(dual carriageway)の高速リンク(fastlink)は、マリーカルター(Maryculter)の近く、ディー川の南でバイパスに接続する。

 ただ、同バイパスの建設プロジェクトに当たってはもともと反対する声もあり、各自治体では思考錯誤を続けてきた。加えて、地元が負担するコストを捻出する資金調達上の選択肢(funding options)として議会が地方税(local tax)に言及したこともあり、さらに地域住民の理解を得るため、自然を活かしその中を縫って走行(driving through nature)する道路といった、よりソフトかつ多様なソリューションが提案されてきた。

新駐車場の設置提案とシミュレーション

Exploring New Trends: Information-oriented Strategy and Technologies in Civil Engineering, Construction, Transportation and Environment

ディー橋での混雑を避けるためRGUガースディキャンパスに向かう自動車交通の偏位
Deviation of vehicular traffic that goes to Robert Gordon University Garthdee campus to avoid the congestion at Bridge of Dee
両川岸を繋ぐ歩道橋
Pedestrian bridge between the two river banks

(画像はアマール・ベナージ氏 提供/(有)ライティング・ソリューションズ 訳)
(Images provided by Amar Bennadji/Translated by WritingSolutions Ltd.)

 発展を続けるRGUは、前述のように将来に向けた学術活動の強化・効率化を狙いとし、ガースディキャンパスを中心とする大学機能の集約を推進している。それと並行して、同大職員や学生らの移動人口(travelling population)も増してきており、とくに、同キャンパスへの南方向からの唯一のアクセスとなるディー橋(Bridge of Dee)周辺に見られる交通混雑はさらに悪化することが懸念された。

 そこでベナージ氏らは同大の施設戦略と併せ、アバディーン周辺地域のバイパス案から派生する課題をクリアすべく、RGUへの新経路計画として環境への負荷や持続可能性(sustainability)を考慮。交通渋滞を緩和し、CO2排出量の減少を目指す計画の策定と、それについての地域住民をはじめ大学および自治体当局に対するコミュニケーションを可視化することを今回「World 16」のターゲットとした。

WritingSolutions
WebMagazineTitle
ad. forum8
WMVR
リンク|
掲載記事・写真・図表などの違法な無断転載を禁じます。
Copyright
©2011 The WrightingSolutions Ltd. (http://www.wsolutionsjp.com/) All rights reserved.
サイトマップ|
 お問い合わせ

Top Page

1

2

< Back

3

次ページへ続く

Next >

Page 2 of 3

< Back

Next >

ロバート・ゴードン大学の新駐車場とディー橋混雑緩和
(交通および公害制御:
ロバート・ゴードン大学へのルートおよびアクセスの再構築)

Webマガジンの特集カテゴリ

CALS/EC
VR(バーチャルリアリティ)
その他