世界の建築系研究者が協力し合いながら、VRによる都市のモデリングと可視化に関する研究を進めようという「World 16」。小林佳弘・アリゾナ州立大学計算・情報・意思決定工学部プリズム研究所研究員(2009年よりFORUM8 AZ代表も兼務)が「World 8」発足(2007年)の当初からその代表を務める。

 同氏らはそれ以前より、建築や都市計画などそれぞれの専門分野でVR利用に関する研究開発に取り組んできた。その中で、研究者が互いの知識を共有できる新しい枠組みが求められるに至った。そうした背景から、同氏は実際にVR技術を積極的に活用している世界の建築・建設系の研究者が3 次元リアルタイムVR「UC-win/Road」を共通のプラットフォームとして用い、VRモデルの高度かつ多様な利用可能性を探ろうとの構想を提案。これを受け、フォーラムエイトは2007年秋、「World 8」を組織。世界7ヵ国8大学から9名の研究者が参加するプロジェクトはスタートした。
「第4回 国際VRシンポジウム」(2010年11月18日、目黒雅叙園)
The 4th International VR Symposium (held at Meguro Gajoen, Tokyo Japan, on November 18, 2010)

(本特集内の写真はすべて潟tォーラムエイト 提供)
(Photos provided by FORUM8)

 同年11月に同プロジェクトの活動について広く提示する最初の国際VRシンポジウムを開催。次いで、夏のワークショップを経て、毎年11月に開催されるシンポジウムで各研究者がその間の成果を発表する、というサイクルで展開されている。2009年からはプロジェクトの規模を倍増。この国際学術グループは「World 16」に改められ、一部メンバーを入れ替えながら今日に至っている。

 小林佳弘氏は「World 16」のプロジェクトを通して培った知識や技術などを、将来のVRのアプリケーション開発に利用できるようにしていきたいとの考えを示す。

 「第4回 国際VRシンポジウム」では、メンバーを代表して12名の研究者が参加し、複数の共同研究を含むそれぞれの活動成果を発表した。本コーナーは、各研究成果のポイントを整理し、2・3・4月号にわたって連載により順次紹介する。
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Exploring New Trends: Information-oriented Strategy and Technologies in Civil Engineering, Construction, Transportation and Environment

WebMagazineTitle
Report on the 4th International VR Symposium
By 池野隆
World 16の研究成果(2010年)発表
(掲載 2/9/2011)
ad. forum8
WMVR
 「第4回 国際VRシンポジウム」は、潟tォーラムエイト主催「FORUM8 Design Festival 2010-3Days」(2010年11月17日〜19日、目黒雅叙園)を構成するイベントの一つとして11月18日に開催されました。この度、本Webマガジンの掲載を開始するに当たり、土木・建設、交通・環境分野におけるバーチャルリアリティ(VR)技術関連の様々な話題に迫る一環として、同シンポジウムのリポートを連載でご紹介します。なお、本連載は2・3・4月号向けとして2月〜4月にわたり、国内外の研究者による全12発表を随時掲載してまいります。
「第4回 国際VRシンポジウム」リポート
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